読書の記録374
◎『職業としての小説家』 村上春樹著 (新潮社)
読みました。
書くことについて興味があるので読みました。
17p
小説というのは、誰がなんと言おうと、疑いの余地なく、
とても間口の広い表現形態なのです。
そして考えようによっては、その間口の広さこそが、小説というもののもつ
素朴で偉大なエネルギーの源泉の、重要な一部ともなっているのです。
小説をひとつふたつ書くのは、それほどむずかしくはない。
しかし小説を長く書き続けること、小説を書いて生活していくこと、小説家として生き残っていくこと、
これは至難の業です。
42p
どれだけそこに正しいスローガンがあり、美しいメッセージがあっても、
その正しさや美しさを支えきるだけの魂の力が、モラルの力がなければ、
すべては空虚な言葉の羅列に過ぎない。
44p
どれだけ忙しくても、生活がきつくても、本を読むことは音楽を聴くことと並んで、
僕にとって変わることのない大きな喜びであり続けました。
その喜びだけは、誰にも奪えなかった。
47p
それは空から何かがひらひらとゆっくり落ちてきて、それを両手でうまく受け止められた
ような気分でした。
50p
「感じたこと、頭に浮かんだことを好きに自由に書く」
52p
たとえ言葉や表現の数が限られていても、それを効果的に組み合わせることができれば、
そのコンビネーションの持って行き方によって、感情表現・意思表現はけっこううまくできる
ものなのだということでした。
54p
僕にとっての日本語は今でも、ある意味ではツールであり続けています。
そしてそのツール性を深く追及していくことは、いくぶん大げさにいえば、
日本語の再生に繋がっていくはずだと信じています。
143p
世界はつまらなそうに見えて、実に多くの魅力的な原石に満ちています。
小説家というのはそれを見出す目を持ち合わせた人々のことです。
215p
時間が経っても消えずに心に残るものの方が遥かに大事です。
230p
「個の回復スペース」
ためになることも多く
手元において何回も読み参考にしたくなる本でした。
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